「ウェディングケーキってこんなに高いの!?」
見積もりを見て、そう驚くカップルさんは少なくありません。
一般的なショートケーキが1個300~400円程度なので、ケーキに何万円もするとびっくりしてしまいますよね。
アキ
と、予想外の値段の高さに、一気に心配になってしまうカップルさんもいるでしょう。
しかし、ウェディングケーキは工夫すれば値段を下げることが可能です。今回は、元パティシエがウェディングケーキを安く抑えるコツを徹底解説します。
調理師、製菓衛生師2つの資格を所有。
結婚式場の専属パティシエとして、数多くのオリジナルケーキを担当。また、ドレスやブライダルリングなどの販売経験も持ち、その経験から様々なブライダル関連の執筆を手掛ける。
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【種類別】ウェディングケーキの相場
ウェディングケーキにはいくつか種類があり、それぞれの相場は下記の通りです。
式場によって値段は様々なので、あくまで目安として参考にしてください。
種類 | 相場 |
生ケーキ | 1,000~1,500円×人数 |
イミテーション | 3万円前後(ピンきり) |
マカロンタワー | 7万円~ |
クロカンブッシュ | 7万円~ |
シュガーケーキ | 10万円前後 |
一般的な生ケーキは、1人当たり1,000~1,500円程度が相場です。ゲスト人数によって総額は変動するので、人数が多ければ多いほど値段が上がります。
それに対し、式場からレンタルする形となるイミテーションは、人数に影響されることがなく、一からの制作ではない分安く済ませられることが多いです。
また、マカロンタワーやクロカンブッシュなどの個性的なタワー系は相場が少し高めで、サイズが大きけば大きいほど値段が上がっていきます。
一番高いのがシュガーケーキ。取り扱いがない式場も多く、専門店などにオーダーしなくてはならない場合も。手間がかかる上にシュガーペーストなど材料の原価が少々高めなので、相場も高いです。
アキ
【パティシエ直伝!】ウェディングケーキデザインの種類と決め方のポイント
オプションの種類と値段
最終的なウェディングケーキの値段は、「基本料金+オプション料金」で決まります。
オプションの種類は式場によって様々ですが、実際にどのようなものがあるのか、いくつか例を挙げるので参考にしてください。
- フルーツ盛り
- チョコプレート、クッキープレート
- イラスト
- マジパン人形
- 生花
- マカロン
オプション料金は、大体1,000~10,000円程度です。
名前や日付を書くチョコプレートやクッキープレートは大体1,000円程度ですが、技術が必要な人形制作などは1体で2,000~5,000円程度かかります。
また、フルーツ盛りで高級フルーツを指定すれば、オプションだけで10,000円程度になってしまうことも。
オプション料金は式場によってかなり差があるので、しっかり確認をしておきましょう。
ウェディングケーキの値段を下げるマル秘テクニック
「なんとかウェディングケーキの値段を安く抑えたい!」
そんなカップルさんのために、ここからはウェディングケーキの値段を上手に下げるテクニックを紹介します。
パティシエだからこそお伝えできる内容も多いので、有効な値下げ交渉をしたいカップルさんは必見です。
段数を減らす
段数を減らすという方法は比較的広く知られている方法ですが、実はこれには2種類の方法があります。
【方法1】ウェディングケーキそのものの段数を減らす
広く知られているのはこの方法です。
2段、3段と積み上げたデザインから段数を減らすと、単純にウェディングケーキの量が減るため安く抑えられます。
例えば、上記の写真のように5段のケーキを2段に下げるだけで、3段分のケーキを節約できます。
シンプルなデザインなので、値段にして10,000円前後は削れるでしょう。
どうしても高さが欲しいという訳でなければ、段数を減らす節約方法はタワー型ケーキの場合かなり有効です。
【方法2】スポンジの段数を減らす
2つ目の方法は、タワー型でなくても有効です。
一般的なケーキのスポンジは3層で出来ているのに対して、ウェディングケーキは4層のスポンジで作られていることが多いです。
この1層分多いスポンジを減らすことで、ウェディングケーキの費用を節約できます。
具体的にどう節約できるのか、下記の例を見てみましょう。
ゲストが25名であっても、新郎新婦分や演出で使う部分などを考慮すると、約30人分のケーキが必要です。
生ケーキの相場は「1,000~1,500円×人数」
仮に1,000円×30人分だとすると、ウェディングケーキの値段は30,000円程度となり、予算を10,000円オーバーします。
このような場合に、筆者が提案していたのが「スポンジを1層減らし、ウェディングケーキの面積を広げる」という方法です。
- スポンジを4層から3層にし、余った1層で3層ケーキを作る
- ケーキをくっつけ、低くて面積の大きいケーキにする
- 同量の材料でケーキカット数を増やせる
全体的な高さは少し低くなりますが、ウェディングケーキの面積を広げることで大きく見えます。
この方法なら、予算を追加してサイズアップしなくても、本来20人分の費用で30人分のケーキを確保することが可能です。
フルーツの種類を変更する
ウェディングケーキのサンドにはいちごを使用することが一般的です。
しかし、いちごは様々なフルーツの中でも比較的単価が高いフルーツ。
これをもう少し安いフルーツに変更するだけでウェディングケーキの値段を下げることが可能です。
具体的には、缶詰系のフルーツであるパイナップルやみかん、桃などのサンドにすれば、原価が一気に下がります。
ただ、パティシエから「いちごではなく他の安いフルーツにしましょう」と提案することはほとんどありません。
そのため、カップルさんの方から「いちごじゃなくて安いフルーツのサンドでいいので、もう少し値段を下げれませんか?」と言うと、値引き交渉に持って行きやすいです。
表面のデコレーション部分ではいちごを使い、ゲストから見えないサンドは安いフルーツにすれば、ケチっている印象もなく効率的な節約ができますよ。
実際に、筆者がパティシエをしていた頃、どうしても予算が足りないというカップルさんにはフルーツ変更の提案をしていました。
カップルさんの最善を考えてくれる式場であれば、フルーツ変更による値引き交渉にも耳を傾けてくれるはずです。
四角型(スクエア)のケーキにする
ウェディングケーキには主に丸型、四角型、ハート型の3種類があり、もっともコスパが良い形は四角型です。
では、なぜ四角型のコスパが良いのか、下記の図をご覧ください。
上記はウェディングケーキのカット方法を示した図で、ピンクで塗りつぶされた部分がゲストに配られるケーキです。
丸型やハート型は曲線があり、カットすると「綺麗な四角になるもの」と「歪な形になるもの」ができますが、基本的に形が歪なものはロスとなり、ゲストに配られません。
綺麗に切りやすい四角型に比べ、丸型とハート型はロスが多いのが一目瞭然です。
そのため、丸型やハート型を選ぶ際は、基本料金が四角型より高めに設定されていたり、ゲスト人数よりワンサイズ大きめを勧められたりします。
こうした理由から、安く抑えるならコスパが良い四角型を選ぶのがおすすめですよ。
ちなみに、丸型なら三角形に切り分けるという方法もありますが、数を取ろうとすると細い三角形になり不格好です。ロスは少なくなるものの数は取れないので、あまりおすすめしません。
イミテーションケーキにする
凝ったケーキデザインを希望する場合は、イミテーションにした方が安い場合があります。
イミテーションのサイズは人数に左右されないため、生ケーキより安くオーダーできる可能性があります。
ゲストに配る用の別ケーキが必要ですが、披露宴に登場するウェディングケーキのようなデコレーションが不要なので、費用を抑えられます。
ただ、イミテーションケーキでも凝ったデザインになると生ケーキより高くなるケースもあります。
そのため、「生ケーキのみ」と「イミテーション+生ケーキ」のどちらが安くなるか、見積もりを出してもらい比較しましょう。
バースデーケーキとして注文する
ウェディングケーキは、どんなデザインでも味は普通のショートケーキと変わりません。それにもかかわらず、数万円もすることが腑に落ちないカップルさんも多いでしょう。
そんな場合は、バースデーケーキとして注文するという裏技もあります。
写真のように、ケーキスタンドがある式場であれば普通のホールケーキを飾るだけで立派なウェディングケーキとなりますよ。
ホールケーキの相場は、大体3,000~5,000円程度、3つ用意しても9,000~15,000円でオーダーできるので、究極に安いものを求めるカップルさんにおすすめです。
ただ、この方法で依頼すると式場側に嫌な顔をされる可能性があるというリスクも念頭に置いておきましょう。
オプションを減らす
オプションを追加すれば、ウェディングケーキの値段は無限に高くなります。
できるだけ安く抑えたいなら、オプションを加えなくてもいいようなデザインを検討しましょう。
シンプルなデザインでも、おしゃれなウェディングケーキは作れます。具体的にどんなアイディアがあるのか、いくつか紹介するので参考にしてください。
ネイキッドケーキにする
あえて綺麗にクリームを塗らないネイキッドケーキ。
側面が「スポンジ×クリーム」の縞模様になるため、それだけで1つのデザインになっておしゃれです。
クリームの塗り方や絞り方を工夫する
フルーツや人形などの小物を使わなくても、クリームでデザインをすることでおしゃれなウェディングケーキになります。
クリームに色をつける
着色したクリームを塗ることで、存在感のあるウェディングケーキができます。
グラデーションにするなど、色の工夫でおしゃれに演出してみましょう。
ケーキトッパーなどの小物を持ち込む
持ち込み料をサービスしてくれる場合に限り、お手持ちの小物を持ち込むのも1つの手段です。
基本料金で作れる範囲でウェディングケーキをオーダーし、小物で華やかに飾りましょう。
式場にあるスタンドを使う
おしゃれなスタンドにケーキを置くと、ケーキのデザインに関係なくおしゃれに見えます。
デザートビュッフェを行う結婚式場であればほとんどが常備しているので、どんなスタンドがあるかをチェックしてみてください。
まとめ
ウエディングケーキの値引き交渉は、漠然と「安くしてください!」の一点張りとなっているカップルさんが多いのが実情です。
しかし、それでは安くなるものも安くなりません。
フルーツの種類や段数、デザインの調整など、この記事に書いてきた安くできるポイントを理解した上で値段交渉をすれば、スムーズな交渉が可能です。
ぜひ上記の内容を参考にウェディングケーキを安く抑えられるよう工夫してみてください。
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